M-Test(経絡テスト)1998年10月29日公開版

第5章 治療原則と刺激方法

5-1.治療原則

5-1-1.基本的アプローチ

肩や頚などに対する個々のM-Test(経絡テスト)の結果に基づいて治療して十分な効果が得られる。しかし、個々のM-Test(経絡テスト)に基づいた治療で効果が十分に発現しない場合や悪化する場合などがある。特に、肩や頚の治療において、観察されることがあるので、この様な場合には、下半身の異常が影響を及ぼしていると考え、下半身のM-Test(経絡テスト)を必ず行う。

痛みがある場合には、その部位に動きの制限があるのが通常であるが、まれに、そこに動きの制限が全くない場合がある。この様な例では、痛みの部位への刺激をしても効果を引き出せない。なぜなら、他の部位からの影響で痛みや症状が引き起こされているからである。他の部位の制限された動きを改善させるだけでこの痛みや症状は改善する。このため、症状のある部位だけを分析すると痛みの原因の判断を誤る。経過の長い例やいろんな治療が無効の場合などでは、上半身ならびに下半身の個々の関節のすべての動きに対して分析することが望ましい。 M-Test(経絡テスト)では近接の位置関係にある表裏経が同時に伸展される場合が多いので、そのいずれが主たる異常かを判断する必要が生じる。負荷時の症状の発現部位や症状の軽重や治療に対する反応でおおよその判断ができる。負荷法を工夫することで解決する場合もある。

基本的な分析の後、症状を誘発するあるいは増悪させる動きのうち、発現する症状が最も強い動きをまず治療対象とする。その動きで伸展される経絡に対して刺激を行い、症状が著明に改善するまで該当経絡に刺激を加えていく。その後、異常のあった経絡の動きを再評価し、必要な刺激を追加していく。この処置を繰り返すことで、治療効果をあげることができる。